中国国歌の歌詞と意味を解説!歴史的背景や禁止事項のリスクとは

中国国歌の歌詞と意味を解説!歴史的背景や禁止事項のリスクとは
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近年、国際的なスポーツイベントやニュース報道を通じて、中国の国歌である「義勇軍進行曲」を耳にする機会が増えていますね。

力強いメロディが印象的ですが、その歌詞にはどのような意味が込められているのか、また日本語訳やカタカナでの読み方を知りたいと考える方も多いのではないでしょうか。

一方で、香港でのブーイング問題や、国歌に対する侮辱行為を罰する法律の制定など、この楽曲を取り巻く情勢は複雑さを増しています。

単なる音楽として楽しむだけでなく、現地でのリスク管理として正しい知識を持っておくことは非常に重要だと考えられます。

この記事では、私がリサーチした内容をもとに、楽曲の歴史的背景から最新の法的リスクまでを分かりやすく解説します。

この記事を読むと分かること
  • 義勇軍進行曲の成立過程とその作者たちが辿った数奇な運命
  • 歌詞のカタカナ読みと日本語訳から読み解く中国国歌のメッセージ性
  • 2017年に施行された国歌法の内容と違反した場合の具体的な罰則
  • 香港におけるブーイング問題の経緯と現地での行動における注意点
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中国国歌の歴史と歌詞の意味を完全解説

中国国歌の歴史と歌詞の意味を完全解説

ここでは、国歌として制定されるまでの歴史的経緯と、歌詞に込められた本来の意味について深掘りしていきます。

単に勇ましいだけでなく、当時の社会情勢が色濃く反映された楽曲であることを理解すれば、聞こえ方も変わってくるはずです。

義勇軍進行曲の作曲者と正式名称

中国国歌の正式名称は「義勇軍進行曲(ギユウグンシンコウキョク)」といいます。

この曲はもともと、1935年に制作された映画『風雲児女』の主題歌として作られました。

作詞を担当したのは劇作家の田漢(Tian Han)、作曲を担当したのは若き才能あふれる音楽家、聶耳(Nie Er)です。

特に作曲者の聶耳については、日本の神奈川県藤沢市で遊泳中に不慮の事故により23歳という若さで亡くなっていることは、日本人として知っておくべきエピソードと言えるかもしれません。

彼らの作り出したメロディは、抗日戦争という当時の時代背景の中で、人々の心を鼓舞する歌として瞬く間に広まりました。

中国国歌の歌詞と正確な読み方

中国語の歌詞を正確に歌うためには、漢字の読み方だけでなく、リズム感も掴む必要があります。

ここでは、オリジナルの簡体字歌詞と、一般的なピンイン表記を紹介します。

歌詞(簡体字)

起来!不愿做奴隶的人们!
把我们的血肉,筑成我们新的长城!
中华民族到了最危险的时候,
每个人被迫着发出最后的吼声。

起来!起来!起来!
我们万众一心,
冒着敌人的炮火,前进!
冒着敌人的炮火,前进!
前进!前进!进!

この歌詞は、非常に短いフレーズの中に強い意志が凝縮されています。

特に冒頭の「起来(Qǐlái)」は、「立ち上がれ」という呼びかけであり、曲全体を貫く重要なモチーフとなっています。

カタカナとピンインでの発音ポイント

中国語には「声調(トーン)」があるため、カタカナで完全に音を再現することは不可能ですが、歌うための目安として近い発音を記載します。

ピンインと合わせて確認することで、より原音に近いニュアンスを感じ取ることができるでしょう。

  • Qǐlái! Bùyuàn zuò núlì de rénmen!
    (チーライ!ブーユエン ズオ ヌーリー ダ レンメン!)
  • Bǎ wǒmen de xuèròu, zhùchéng wǒmen xīn de chángchéng!
    (バー ウォーメン ダ シュエロウ、ジューチョン ウォーメン シン ダ チャンチョン!)

ポイントは、子音をはっきりと発音することと、行進曲のリズムに乗せて力強く短く切ることです。

特に最後の「前進(Qiánjìn)」のリフレインは、徐々にクレッシェンドしていくイメージで歌われることが多いですね。

日本語訳で知る中国国歌の意味

歌詞の直訳的な意味を知ることは、この曲の本質を理解する上で欠かせません。

以下に、文脈を汲んだ日本語訳を示します。

「立ち上がれ!奴隷となることを望まぬ人々よ!
我らの血肉をもって、我らの新しい長城を築こう!
中華民族に最大の危機が迫っている、
一人一人が最後の叫びをあげる時だ。

立ち上がれ!立ち上がれ!立ち上がれ!
我ら万衆の心を一つにし、
敵の砲火を冒して、前進せよ!
敵の砲火を冒して、前進せよ!
前進!前進!進め!」

ここには、「物理的な長城」ではなく、国民の団結による「精神的な長城」を築くというメタファーが込められています。

「奴隷」や「血肉」といった激しい言葉が使われているのは、当時の国家存亡の危機感を反映しているからだと考えられます。

歴史的背景と映画風雲児女の由来

前述の通り、この曲は映画『風雲児女』の主題歌でした。

この映画は、日本の侵略に立ち向かう若者たちを描いたものであり、主題歌である「義勇軍進行曲」もまた、抗日救国のシンボルとして機能しました。

当時、国民党と共産党は対立関係にありましたが、この歌は党派を超えて愛唱されたと言われています。

第二次世界大戦中には、アメリカやイギリスなどの連合国側でも、中国の抵抗精神を示す曲として知られていました。

1949年の中華人民共和国成立時に「代国歌」として採用され、その後正式な国歌としての地位を確立しました。

国歌の歌詞が変わった過去の経緯

実はこの国歌、一度歌詞が書き換えられた歴史があります。

文化大革命(1966-1976)の時期、作詞者の田漢が批判されて獄死したため、オリジナルの歌詞を歌うことが禁じられたのです。

一時期は演奏のみが行われていましたが、1978年には毛沢東思想を称える内容の新しい歌詞が採用されました。

しかし、この改変版は国民の間で定着せず、文革の混乱が収束した後の1982年、全国人民代表大会において1935年のオリジナル歌詞が正式に復権しました。

このように、国歌の歴史は政治体制の変化と密接にリンクしています。

同じ社会主義体制の国として、ソ連国歌の変遷と比較してみると、興味深い共通点や相違点が見えてくるかもしれません。

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中国国歌法のリスクと香港でのブーイング問題

中国国歌法のリスクと香港でのブーイング問題

ここからは視点を変えて、現代における「中国国歌」を取り巻く法的・政治的な状況について解説します。

特に中国への渡航やビジネスを考えている方にとっては、知っておかなければならない重要なリスク情報です。

2017年施行の中国国歌法とは

2017年10月1日、中国で「中華人民共和国国歌法」が施行されました。

この法律は、国歌の尊厳を守り、愛国主義教育を推進することを目的としています。

法律では、国歌を演奏・歌唱すべき場面(重要な会議やスポーツ大会など)を規定すると同時に、国歌に対する侮辱行為を明確に禁止しています。

これは単なるマナーやモラルの問題ではなく、法律によって強制力を持ったルールであるという点を認識しておく必要があります。

国歌侮辱罪の逮捕リスクと罰則

この法律の中で最も注意すべきなのは、罰則規定です。

第15条には、国歌の歌詞や曲譜を故意に改ざんしたり、歪曲して演奏・歌唱したり、その他侮辱的な方法で使用した場合の処罰が記されています。

具体的には、公安機関による警告、または15日以下の行政勾留が科される可能性があります。

さらに、犯罪を構成する場合は刑事責任を追及されるとも明記されています。

外国人であっても中国国内にいる限りは、この法律が適用されるため、「知らなかった」では済まされない事態になりかねません。

法的な解釈や適用は状況により異なります。正確な情報は公式サイトをご確認ください。最終的な判断は専門家にご相談ください。

香港におけるブーイングと条例

「中国の国歌」を調べると「ブーイング」や「香港」といったキーワードが出てくるのは、香港特別行政区における特殊な事情が関係しています。

2015年頃から、サッカーの国際試合などで中国国歌が流れる際、香港の一部のサポーターがブーイングを行ったり、背を向けたりする行為が頻発しました。

これは香港の政治的な不満や反中感情の表れでしたが、中国政府はこれを問題視しました。

その結果、香港でも国歌法の導入が進められ、「国歌条例」として制定されるに至っています。

香港においても、公の場での国歌への侮辱行為は処罰の対象となるため、旅行者はデリケートな政治的言動を慎むべきでしょう。

商業利用の禁止と具体的な事例

国歌法では、侮辱行為だけでなく、商業的な利用や不適切な場での使用も禁じています。

  • 広告や宣伝での使用
  • 葬儀などの私的な行事での使用
  • 公共の場のBGMとしての使用

これらは、国歌の厳粛さを損なう行為とみなされます。

例えば、企業のプロモーション動画に安易に国歌を使用したり、着信音として設定したりすることは違法となるリスクがあります。

中国市場でビジネスを行う企業やクリエイターは、著作権とは別の次元で、こうしたコンプライアンス上の規制をクリアする必要があります。

まとめ:中国国歌の知識でトラブル回避

まとめ:中国国歌の知識でトラブル回避

中国国歌「義勇軍進行曲」は、侵略に対する抵抗の歴史から生まれた力強い楽曲であり、その歌詞には民族の団結への願いが込められています。

しかし現代においては、国歌法による厳格な保護対象となっており、不適切な扱いは法的な処罰に直結する可能性があります。

特に、替え歌をSNSにアップロードしたり、公の場で茶化すような態度を取ったりすることは、行政勾留などの深刻な結果を招きかねません。

歴史や文化としての国歌を尊重し、正しい知識を持って接することが、現地での安全を守るための第一歩と言えるでしょう。

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